帯状疱疹は、体の左右どちらか片方にチクチクした痛みと赤い発疹や小さな水ぶくれが帯状にあらわれる感染症です。まれに発症初期の場合は、痒みが主体となり、皮疹もほぼ認めない場合もあるため診断をつけるのが難しいこともあります。ほとんどの方は小さな時に水ぼうそう(ウィルス感染症)を経験し、治った後もウィルスが神経の中に潜んでいます。そして加齢、疲労、ストレスなどにより免疫力が低下するとウィルスの活動が盛んになり、神経を伝って皮膚に到達し帯状疱疹を発症させます。神経も障害されるため、長期にわたり神経痛が残る場合もあります。治療は安静、患部の保温に努めていただき発症早期から抗ウィルス薬を中心とした内服治療を行います。治療開始の時期が早ければ早いほど痛みが残りにくいとされていますので、疑わしい症状の場合は早期に受診されることをおすすめします。当院では広範囲に皮疹を認める場合など重症患者さんに対しては点滴治療を行うことも可能です。新年度が始まり疲労やストレスがたまりやすい時期です。可能な範囲での充分な睡眠、栄養を心がけてください。