主に黄色ブドウ球菌やレンサ球菌といった細菌感染により皮膚に水ぶくれやかさぶたができる皮膚疾患です。季節の変わり目による皮膚の荒れ乾燥や、朝晩の気温の低下により蚊などの活動が活発となり虫刺されによる掻き破りなどに伴い発症します。とびひは細菌がつくり出す毒素により皮膚が障害されるため感染力が非常に強くタオル、衣類、寝具などを介して家族内を中心に、保育園、学校などで感染が拡大します。治療は入浴時のボディーソープを用いた洗浄に加え抗菌薬を含有する外用や内服薬などを選択します。通常はそれらの治療に伴い数日で改善していく場合が多いですが、抗菌薬が効きにくい菌(薬剤耐性菌)による場合も増えており、培養検査の結果により抗菌薬の変更が必要になる場合もしばしば経験します。