マダニに刺されて受診される患者さんが増えてきました。山中の植物には野生動物から移り住んだマダニが生息しており、その中に人が足を踏み入れ、刺咬されることにより生じる皮膚病です。マダニに刺咬されてもかゆみなどの症状はなく、1週間程度は刺された状態が続きます。その間マダニは吸血しますので虫体は1ミリから1センチ程度にまで大きくなります。自分でマダニをとってしまうと差し口が体内に残ってしまいシコリになる場合があります。専用の器機を用いると簡単にとれる場合も多いですので触らず受診されることをおすすめします。マダニが媒介する病気もありますので2週間程度は化膿止めを内服していただきます。マダニ刺咬傷が原因となり不幸な転帰をたどることもありますので注意が必要です。